大会2025年度【第1報】
2025年度経済地理学会総会および第72回大会は、下記の要領で開催されます。共通論題シンポジウム、フロンティアセッション、一般研究発表の報告者およびラウンドテーブルの企画を公募いたしますので、ふるってご応募ください。
◆日程:2025年5月17日(土)~19日(月)
5月17日(土) 評議会、共通論題シンポジウム、懇親会
5月18日(日) フロンティアセッション、総会、一般研究発表、ラウンドテーブル
5月19日(月) エクスカーション
◆会場:愛知大学名古屋キャンパス(〒453-8777 名古屋市中村区平池町4-60-6)
◆共通論題シンポジウム
テーマ:人間らしい生活と経済地理学(仮)
趣旨:
日本において、製造業の貿易黒字を前提とする農産物輸入に頼った食料供給体制は、もはや誰の目にも明らかになった円安進行による輸入品の価格高騰により、従来から存在した脆弱性を露呈させている。長らく日本の経済成長の基軸をなしてきた製造業も、生産拠点の国外移転による空洞化や新興国の技術力向上といった状況に直面するようになって久しい。
他方、近年では、成長至上主義から脱却し、循環型経済へ移行することによって、人間らしい生活を実現すべきとする議論が広がりをみせている。しかし、多くの人びとが暮らす生活圏として現在の日本をみるとき、食に象徴される生活の質を維持・向上させるために欠かせない物質的基盤、つまり人びとが必要とするものを手に入れることのできる需要と供給の回路は、はたして十分に機能しているといえるだろうか。日本経済の現状は、グローバルな交換とローカルな循環の両面において、人間らしい生活を充足するための需給結合のあり方に多くの課題があることを示唆する。経済地理学は、実証研究からどのような課題認識を示し、それらの解決に向けていかなる議論を提供することができるだろうか。
今回の共通論題シンポジウムでは、生きることの基盤である食を切り口として、上述の問いに答えることをめざす。そのさい、流通業の枠組みに対象を限定せず、生産から消費にいたる需給結合の仕組みを広く視野に収めたい。大会実行委員会では、現在および近い未来に想定される日本の状況を念頭に置いて、人間らしい生活の充足にとって重要な意味をもつ下記のようなテーマについて議論することを提案する。いずれも、最低限の生活の保証のみならず、経済の持続的な競争力向上に関わる問題である。大会実行委員会では、これらのテーマについて有益な知見を提供できる報告者を募るとともに、本シンポジウムの主旨に相応しい報告テーマの提案を含む応募も歓迎する。
(1)グローバルな食料供給と日本農業の可能性
(2)災害に耐えるレジリエントな供給体制の構築
(3)日常生活空間と消費・購買行動の関係づくり
(4)ローカルな循環と多様性を享受する権利
(5)社会的公正も踏まえた望ましい流通・商業空間のありかた
◆共通論題シンポジウムの報告申し込み
報告希望者は、氏名、所属、連絡先、報告のタイトル、報告要旨(400 字程度)を明記の上、以下の申し込み先あてに、2024 年11月10日(日)までにe-mail でお申し込みください。実行委員会で審議の上、結果をお知らせします。発表者としてお願いする場合は、要旨集に掲載する原稿を改めてお願いすることになります。
◆ラウンドテーブルの企画募集
ラウンドテーブルの企画を募集します。ラウンドテーブルのテーマ名、オーガナイザー名、話題提供者名にラウンドテーブルの趣旨(400 字程度)を添えて、2024年12月20日(金)までに申し込んでください。申し込み先は共通論題シンポジウムと同じです。
◆フロンティアセッションの発表者推薦のお願い
フロンティアセッションは、原則として40 歳以下の経済地理学会会員(グループ可)が、経済地理学に関して最近なされた顕著な研究成果(博士論文もしくはそれに相当する研究成果等)を広く学会に問う場です。自薦・他薦を問いませんので、発表者をご推薦ください。発表者の氏名、所属、予定される論題、推薦理由(800 字程度)、推薦者の氏名・連絡先を明記の上、2024年12月20日(金)までにお申し込みください。申し込み先は共通論題シンポジウムと同じです。
◆一般研究発表の報告申し込み
発表時間は、報告20 分、質疑応答15 分を予定しています。希望者は下記の必要事項を添えて、2025年3月14日(金)までに申し込んでください。申し込み先は共通論題シンポジウムと同じです。発表は会員に限ります。連名での発表の場合は、筆頭発表者と口頭発表者は会員である必要があります。
必要事項:①氏名 ②所属 ③発表タイトル ④連絡先(メールおよび電話番号) ⑤要旨(1100 字以内、図表なし、『年報』の例会発表要旨に準じる)
◆問い合わせ先および申し込み先
〒448-8542 愛知県刈谷市井ケ谷町広沢1 愛知教育大学 阿部亮吾
e-mail:aberyogo(at)auecc.aichi-edu.ac.jp
※お手数ですが(at)を@に置き換えてください。
◆実行委員会
実行委員長:藤田佳久(愛知大学・名誉教授)
ソフト部門:近藤暁夫(愛知大学・ソフト部門委員長)、阿部亮吾(愛知教育大学)、伊藤健司(名城大学)、
大澤圭吾(岐阜大学)、大塚俊幸(中部大学)、竹中克行(愛知県立大学)
ハード部門:駒木伸比古(愛知大学・ハード部門委員長)、伊賀聖屋(名古屋大学)、岡本耕平(愛知大学)、
齊藤由香(金城学院大学)、杉浦真一郎(名城大学)、福本 拓(南山大学)
pdfファイルはこちら↓
経済地理学会2025年大会第1報